高知市議会 建設環境常任委員会 行政視察

 

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 建設環境常任委員長の甲木です。2月1日・2日と尼崎市役所、岡山市役所へ行政視察に行きましたのでご報告いたします。
 今回の視察目的は、「PFIによる市営住宅の建て替えに関することについて」

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 高知市では、耐用年数を迎える六泉寺町市営住宅、北百石町市営住宅及び丸池町市営住宅を令和14年度までに再編し、現在の六泉寺町市営住宅敷地での統合建替えを検討しています。

 建替え予定地である現在の六泉寺市営住宅は、付近に保育施設や商業施設等もあり、市内でも利便性の高い地域であるが、津波による浸水想定区域内に位置していることから、他地域への転出や、全国的な少子高齢化の影響により人口減少が進み、地域コミュニティの維持などが課題となっています。

 私も地元議員であることから、地元関係者の皆様からは、防災とまちづくりの観点から、沢山の要望や御意見をいただいております。

 ちなみに高知市では、民間資金等の活用による高知市公共施設等の整備の手法に関する導入検討規程ガイドラインを策定し、公共施設の整備に係る事業規模の目安が10億円以上の事業を実施する際には、PPP/PFI手法の導入について検討することとしておりまして、この六泉寺町市営住宅等再編事業はPFI導入の検討対象となっています。
 しかしながら平成29年にガイドラインを策定以降、市営住宅の建て替えについてPFI手法の実績はありません。
 PFIなどの民間活用による実施は、全国的に主流となっておりますが、高知市ではそのノウハウがありませんので、そういった理由から、今回の行政視察では、実際にPFIによる市営住宅の建て替えを行った両市を視察先として選定しました。

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 両市の担当者から建替事業についての質疑応答、一部ご紹介します。

Q.整備戸数の設定根拠について事前にアンケートや調査を行ったのか。→管理戸数30%程度削減することを前提に、事前の住替え希望調査を行なった

Q.建替後の戻り入居戸数と当初見込み戸数の差異の有無→尼崎市では見込み140戸に対し、戻り98戸(空室率30%)理由として、事業完了までに期間を要することから、気が変わる、死亡等。

 他にも、事業者選定基準についてや、地域経済の配慮等(市内業者の、活用や育成の提案、地域貢献活動の実積と今回の取込み等)

 従来方式の仕様発注とPFI方式の性能発注を比較しての課題や問題点について、審議のプロセスにおいて、きちんと客観的に評価できる体制というものが機能したのか等、本市でも想定できる課題について、時間の許す限り質疑させていただきました。

 今回の行政視察で得たことを本市の住宅政策にも生かしていきたいと思います。

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