【第48回高知酒害サマースクール on Zoom 】市民社会の酒害をなくす運動

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 本日は、高知酒害サマースクールに御招待いただきまして、zoomで参加致しました。サマースクールは、断酒会(アルコール依存症対策運動)発祥の地、高知で毎年夏に行われている研修会であり、市民への酒害を啓発し、アルコール依存症の予防や解決に努めることが目的と伺っております。
 実際にアルコール依存性になった当事者の方や、ご家族の体験談を拝聴し、飲酒による身体や社会への影響を改めて知る機会となりました。
 アルコール依存症は、「否認の病」と言われており、「自分にはアルコールの問題はない」という否認と、「自分にはアルコール以外の問題がない」という2つの否認です。

 人間社会は一人では生きていくことができませんので、必ず誰かを頼らなければいけません。ところが、依存症になると、全てを酒に頼って生きるようになります。つまり、人間関係を円滑にする潤滑油として利用していた酒も、気が付けば人間関係が壊れ、家庭崩壊や、孤独、健康被害に繋がり、やがて人生そのものが崩壊していきます。
 つまり、単に病院で治療をし、酒を断っても、本来の『人』に頼って生きる方法を何とか見つけない限り、いつでも簡単に元の生活に戻ってしまいますので、そのために有効なのが、同じ悩みを持つ人どうしで語り合うことであり、断酒会のような自助グループにて、アルコール依存症の同じ仲間の中でやめるのが有効なのです。
 断酒の三本柱は、「通院」「抗酒剤」そして、「自助グループ」です。この三本柱が回復の道筋で最も有効とされている手段と言われておりますので、今後もサマースクールなどの活動を通して、今悩んでいるアルコール依存症の方や、そのご家族や友人の方など、一人でも多くのアルコール依存症の方が救われることを願います。
 特にコロナ禍でストレスも溜まり、社会や人との繋がりが持ちにくい世の中となっていますので、高知市としても、今後とも相談支援体制の強化が求められます。